はじめに|照明って、じつはおしゃれの“決め手”なんです
「照明でおしゃれにしたいけど、なんだか難しそう…」と悩んでいませんか?
実は、照明の計画にはちょっとしたコツがあり、それさえ押さえておけば、専門的な知識がなくても簡単におしゃれな空間が作れますよ。
照明を上手に使えば、いつもの空間が見違えるほど素敵になるんです。 まるでホテルやカフェのような、居心地の良い空間も簡単に作れます。
インテリアコーディネーター目線で断言します。
照明計画の成功ポイントは、たった2つ。「色温度」と「高さ」 です!
この2つを意識するだけで、暮らしにフィットした心地よい照明が手に入ります。
色温度とは?|暖色と白色、使い分けのコツ

色温度とは、光の色味のことです。単位はケルビン(K)で表します。
- 2700K〜3000K(電球色):オレンジがかったあたたかい光。くつろぎ空間に最適。
- 3500K〜4000K(温白色〜昼白色):ナチュラルな白さ。作業や支度をする場所におすすめ。
- 5000K以上(昼光色):青白くシャープな光。作業場や勉強部屋向き。
色温度の使い分け例
- リビングや寝室 → 電球色(2700〜3000K)
- キッチンや洗面 → 昼白色(3500〜4000K)
- 書斎や家事室 → 昼光色(5000K前後)
同じ空間に異なる色温度の照明を混在させるとチグハグな印象になります。1つの空間では色温度を統一するのが基本です!
照明の「高さ」が空間の印象を変える!

次に意識したいのが、照明器具の「高さ」。
一般的な天井照明(シーリングライト)だけでは、部屋全体がのっぺりとした印象になりがちです。
高さの異なる照明を組み合わせることで、空間にメリハリと奥行きが生まれます。
具体例

- ペンダントライト → ダイニングやキッチンカウンターの上に。テーブル面から60〜80cm上がベスト。
- ブラケットライト → 壁を照らしてホテルライクな演出。
- フロアランプ → ソファの横やコーナーに置くとくつろぎ感UP。
人の目線よりも低い位置に光源があると、空間に“落ち着き”が出ます。天井だけでなく、床や壁からの光も取り入れてみましょう。
シーン別おすすめ照明術(色温度×高さ)

空間 | 色温度の目安 | 照明の高さと種類 | ポイント |
---|---|---|---|
リビング | 2700〜3000K | スタンドライト、間接照明、天井灯 | リラックスできる温かみと柔らかさ |
ダイニング | 2700K | ペンダントライト(テーブル上60~80cm程度) | 料理が美味しそうに見え、会話も弾む |
キッチン | 4000〜5000K | 天井灯+手元灯(下がり天井など) | 手元の影が出ない配置に注意 |
寝室 | 2700K | ベッドサイドライト、間接照明 | 寝る前のリラックスを意識 |
洗面 | 3500〜4000K | ミラーまわりの照明、天井灯 | 顔映りの自然さを大事に |
よくある照明NGパターンとその改善法
NG①:天井に1灯だけのシーリングライト
→ 空間が単調&病院のような雰囲気に。間接照明や高さ違いの灯りをプラス!
NG②:電球色と昼光色が混在
→ 部屋がチグハグな印象に。色温度は空間ごとに統一を。
NG③:キッチンの手元が暗い
→ 天井灯だけでは影になる。ダウンライトや手元灯を追加して明るさ確保。
まとめ|IC的照明計画の極意

照明は空間の「空気感」をつくる立役者です。
- 色温度で「ムード」を整える
- 高さで「立体感」と「表情」を演出
明るさよりも、“心地よさ”を意識することが成功のカギとなります。
新築・リノベのタイミングなら、照明は後から変更しづらいからこそ、あざとく、かしこく設計していきましょう!
筆者:ともぴ(一級建築士/インテリアコーディネーター)
「家づくりは、賢く・楽しく・ちょっとあざとく」をモットーに、失敗しない家づくりのヒントをブログで発信中。