【知らないと後悔する】ZEHとZEH水準、何が違う?プロが簡単解説!

まめ知識

家づくりを検討しているなら、絶対に知っておきたい!
最近よく聞く「ZEH(ゼッチ)」「ZEH水準」という言葉。実はこの2つ、似ているようでまったく違う意味を持っています。

私自身、家づくりに関わるプロの現場でもこの違いを勘違いしている場面を何度も目にしました
しかも、各種補助金や税制優遇では、「ZEH」と「ZEH水準」で要件が大きく異なることもあり、間違えると取り返しがつかないことも…。

この記事では

  • ZEHとZEH水準の正しい違い
  • よくある勘違いパターン
  • 住宅性能の今後の流れ
  • プロ目線での達成難易度

を、初心者にも分かりやすく徹底解説していきます!

まず結論|ZEHとZEH水準の違いは「太陽光」

一番シンプルに言うと、違いはここです。

項目ZEHZEH水準
断熱性能
省エネ性能
創エネ(太陽光発電)◎ 必須✕ 不要

ZEHとZEH水準は双方とも断熱等性能等級5以上一次エネルギー消費量等級6以上と、性能面では同じ基準となっています。

ポイントは、太陽光発電が必須かどうか

  • ZEHは、断熱・省エネ+さらに創エネ(太陽光)を組み合わせた住宅
  • ZEH水準は、断熱・省エネだけ満たしていればOK。太陽光は不要

つまり、ZEH水準の家=ゼロエネルギー住宅ではないということです。
ここを間違えると、補助金申請で不備になったり、後から慌てることになるかもしれません。

【注意】ZEHにもいろいろ種類がある

さらにややこしいのが、ZEHにはいくつかのバリエーションがあること。

種類断熱等級/
一次エネ消費量等級
創エネ(太陽光発電)特徴
ZEH等級5/等級6必須(収支ゼロ以上)基本形
Nearly ZEH等級5/等級6必須(収支ゼロに近い)わずかにゼロエネ未達
ZEH Oriented等級5/等級6不要都市部など特例

「Nearly ZEH」や「ZEH Oriented」という名称も、現場で混乱を生む原因になっています。この他にも「ZEH+」などZEHの仲間はいっぱいいます。(それぞれの名称がもう少し分かりやすいと良いんですがね。)

住宅性能の最新トレンド|今はどこまで求められている?

最近、「省エネ基準がZEH水準に引き上げられた」と耳にすることがありますが、これは間違いです。

【2025年度からの義務基準】

・断熱等性能等級4以上

・一次エネルギー消費量等級4以上

→つまり、ZEH水準(等級5・等級6)より一段低い基準です!

ただし、政府方針では2030年までに新築住宅をZEH水準相当に引き上げる計画が発表されています。ZEH水準が「あたり前」な時代がもうすぐ来るんですね。
これから家を建てるなら最初からZEH水準クリアを目指す方があざとい選択と言えます。

【プロの本音】ZEH水準って、ぶっちゃけどう?

結論から言うと、よほど寒冷地でなければ、ZEH水準は難しくありません

  • 標準的なグラスウールや吹き付け断熱材
  • 売れ筋の樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシ
  • 高効率エアコン+エコキュート

これくらいを普通に選べば、特別な高級仕様にしなくても無理なくクリア可能です。

ただし、

  • 大きな吹き抜け
  • 大開口サッシ連続
  • 超ローコスト仕様

などは、設計によっては厳しくなるので注意しましょう。

よくある勘違いQ&A

Q. ZEH水準=ZEHじゃないの?
→ 違います。太陽光の有無で違います!

Q. 補助金対象ってどっち?
→ 申請する制度によって違うので、必ず要件確認しましょう!

Q. ZEH水準ってハイレベル仕様じゃないと無理?
→ いいえ。標準グレード+ちょっといい設備でクリアできることがほとんどです!

Q. 太陽光後付けしたらZEHになる?
→ 理論上はZEHになりますが、設計段階で登録(BELS取得)してないと基本的にはダメです。

【まとめ】ZEHとZEH水準、絶対に押さえたいポイント

最後に、もう一度整理しておきましょう。

ZEH=断熱・省エネ+創エネ(太陽光)必須
ZEH水準=断熱・省エネだけでOK(太陽光不要)
補助金・優遇制度では要件が違うので注意!
ZEH水準は今後のスタンダードになる流れ
寒冷地以外では、普通のグレードで無理なくクリア可能

家づくりは、最初の判断ミスが後々まで響きます。
しっかり理解して、あざとく、かしこい家づくりをしていきましょう!

タイトルとURLをコピーしました