【やさしく解説】フローリングの種類

きそ知識

フローリングは使用する面積が広いため、フローリングがその家の内装イメージを決めると言っても過言ではないほど重要な建材です。

フローリングには様々な種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

今回は、そんな「フローリングの種類」について解説します。

フローリングの種類

フローリングには、大きく分けて「単層フローリング」「複合フローリング」の2種類があります。

単層フローリングは、無垢材と呼ばれるフローリングです。

複合フローリングは、基材を合板などで形成するフローリングです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

単層フローリング

単層フローリングとは、いわゆる「無垢」です。

字の如く構成する層がひとつ(単体)のフローリングで、板を重ねることなく、丸太から切り出した材木をそのまま床材として使用します。

単層フローリングの種類

無垢フローリング

単層フローリング=(イコール)無垢フローリングです。

さまざまな樹種のフローリングがあり、種類により堅さや質、色調が異なります。その木が持つ魅力を最大限に生かし楽しむことができます。

メリット

無垢フローリングのメリットは、何といってもホンモノだというところ。

木本来の美しさと質感が味わえ、月日が経つほどに風合いが増して、味わい深くなります

最近、経年美化という言葉を聞くようになりましたが、無垢フローリングは経年美化の代表格でしょう。

機能面でも優れた部分があり、柔らかなものが多いため足腰への負担軽減ができるという点や、他の床材と比べて冷たさを感じにくいという点、調湿作用があるという点も魅力です。

あとは、へこみキズなどは濡れ雑巾とアイロンで修復可能という点もメリットでしょう。

デメリット

無垢フローリングのデメリットは、他の床材と比べ高価なものが多いことや、メンテナンスが必要なこと、キズが付きやすいことなどが挙げられます。

また、温熱環境の影響を受けやすく、夏は湿気を吸って膨張し床鳴りの原因に、冬は乾燥してすき間が発生する可能性もあります。ホンモノの木ですので、反りやねじれはどうしても起こりやすいのです。

床暖房設備やホットカーペットなどとの相性も悪いため、導入を考えている方は事前に調査する必要があるでしょう。

複合フローリング

複合フローリングとは、合板やMDFなどの基材の表面に、化粧材(薄い木や特殊シート)を張り合わせて作られます。昨今の住宅でよく使われているのは単層フローリングよりも複合フローリングです。

最近では、抗菌作用のあるものや、表面にキズに強い加工がされているものなど、機能面に優れたものが多数登場しています。

複合フローリングの種類

挽き板フローリング

挽き板フローリングとは、表面に厚さ2mmほどの天然木(挽き板)を使用したフローリングのことです。表面は天然木ですが、基材は合板などを使用します。

メリット

挽き板フローリングのメリットは、表面が天然木であるため無垢フローリングのような木本来の質感と雰囲気を楽しむことができる点です。

なおかつ基材は合板などを使っているため、無垢の弱点である反りなどの変形は起こりにくいです。

ホンモノとニセモノのハイブリットといった感じのフローリングです。

ちゃんと「経年美化」しますよ。

デメリット

挽き板フローリングのデメリットとしては、高価である点です。中には無垢フローリングより高いものもあります。

あとは、表面は天然木ですので、無垢フローリングと同様にメンテナンスが必要なことはデメリットと言えるでしょう。

突き板フローリング

突き板フローリングとは、天然木から削り出された厚さ0.2〜0.6mmほどのかなり薄い単板を、基材である合板や集成材に張り合わせたフローリングです。

「天然木化粧合板」とも言います。

メリット

突き板フローリングのメリットは、温熱環境の影響を受けて変形することがほとんどないことや、品質が均一で施工しやすい点、無垢や挽き板に比べて安価なものが多いことなどが挙げられます。

ワックス不要の商品も多いため、お手入れが簡単という魅力もあります。

また、とても薄いですがホンモノの木が表面に張られていますので、木本来の美しさを楽しむことができます。

床暖房に対応したものや、ペット対応したものなど、高機能な商品ラインナップがあることも魅力のひとつです。

デメリット

突き板フローリングのデメリットは、無垢や挽き板に比べると質感が劣るという点です。ホンモノの木が張ってあるとはいえ、とても薄い(0.2~0.6mm)ため、木の温かさや柔らかさなどは表現できません。

また、経年美化もあまり期待できず、施工直後が一番美しいフローリングなんて揶揄されることもあります。

シートフローリング

シートフローリングとは、フローリングの中で唯一、表面にホンモノの木を使用していないフローリングです。合板やMDFなどの基材に、木目などを印刷した化粧シートを張り合わせて作られます。

木目調だけでなく石目調などもあり、バリエーションは一番豊富なフローリングです。

メリット

シートフローリングのメリットは、突き板フローリングと同じく、変形が少ない品質が均一安価なものが多いお手入れ楽々といった特徴が挙げられます。

突き板と違う点としては、表面が化粧シートですので木目以外も表現できるという点です。

最近の印刷技術はとても進化しており、印刷とは思えないほどリアルな質感を表現できるようになっています。

億ションで使われている高級感のある大理石風の床も、実はシートフローリングだったりします。

デメリット

シートフローリングのデメリットは、やはりニセモノだということです。ホンモノと比べると、やはりどうしても質感は劣ってしまいます

経年により風合いが増すということは一切なく、普通に「経年劣化」します。

ただ、最近の印刷技術の進歩は目覚ましいものがあります。

「浮造り」の凹凸まで表現するシートフローリングも登場していますので、「シートだからチープ」という時代ではなくなっていることもちゃんと把握しておきましょう。

フローリングの特徴をしっかりと理解し、自分の生活にマッチしたフローリングを選びましょう。

タイトルとURLをコピーしました