はじめまして、ともぴ と申します。ブログをご覧いただきありがとうございます。
私は今日まで、住宅の施工管理、設計、積算、内外装コーディネート、商品企画、アフターメンテナンス等、住宅建設における様々な業務に従事してきました。注文住宅、分譲住宅だけでなく、住宅展示場のモデルハウス建築の実績も豊富です。
一級建築士として、インテリアコーディネーターとして、そして住宅建築に携わる一従事者として、私が今まで培ってきた経験と知識を一般の皆さまへ還元できないかと考え、このブログを立ち上げました。
他業界の例にもれず、現在の国内住宅業界には課題が満ち溢れています。
まず挙げられるのが国内の新築着工数の減少です。少子化や未婚率の増加に伴い、国内の新築着工数は年々減少しています。地力のある大手住宅メーカーでさえ、海外や他業種へ進出したり、ゼネコン系の仕事を請け負ったり、戸建新築産業とは別の仕事に手を延ばすことで何とかやりくりしている状況です。
また、工事従事者の人材不足も深刻です。これも少子高齢化が大きく関係していますね。現場に出向くと、本当に若い職人がいません。タイル屋さんなんかは60代でも若手です笑。冗談ではなく本当の話です。ちなみに、職人さんだけでなく、建築士や現場監督の人数も減少しています。
他にも潜在的な課題が山積みです。
(ようやく改正されますが、)今まで一般的な住宅の構造安全性は、確認申請時の審査の対象外だったんです。いわゆる四号特例というヤツです。「建築士が設計してるよね。じゃあもちろん大丈夫だよね。」という性善説で成り立っていたんですね。他業種の皆さん、信じられますか?
たまに「ウチは構造計算を全棟で実施しています!」とアピールしている会社がありますよね。それはそれで素晴らしいんですが、例えば、家よりもずっと安い自転車を売る会社が「ウチは全車でブレーキのチェックを行っています!」とアピールしているとしたらどうでしょう。「いや、当たり前でしょ!」と言いたくなりますよね。
つまり、最低限必要な性能がアピールポイントになってしまうほど住宅業界の闇は深く、語弊を恐れずに言えば“レベルが低い”んです。
その他にも、住宅の省エネ性能の向上がなかなか推し進められない問題や、国産の木材がうまく活用できていない問題(伐採適齢期の木はたくさんあるのに、それを運べないんだってさ笑)、空き家が増え続けてどうにもならない問題など、住宅業界を取り巻く課題は掃いて捨てるほど存在します。
「だから私は、これら諸問題に立ち向かい、ひとつひとつ解決していく活動をしていきたい!」…とは、これっぽっちも思っていません笑。
それを考えるのは、そういった役割を命ぜられた偉い人に任せておけば良いと思っています。
では、どうしたいのか。
私は、こんな困難な状況だからこそ、それを逆手にとった「アザトい家づくり」を推奨したいと思っています。
「一般的にはこうだけど、こんな考え方もあるよ」とか「この仕様の決め方の優先順位はこうだよ」とか「こうすると安くなる可能性があるよ」とか、私が今日まで培ってきた知識や経験を基に、家を“アザトク”そして“賢く”建てるコツを提供したいと思っています。
そして、せっかく建てるのならカッコいい、かわいい家を建ててほしいです。
私、全てにおいて“見た目は大事”だと思っている派です。好きなもの、大切なものなら大事に使うでしょ?家はメンテナンスがとても重要ですから、家に愛着を持って、長く大切に住み継いでいく、そんな家づくりを応援したいと思っています。
家づくりでの「失敗したくない」「後悔したくない」というお悩みの解決に、私のブログを役立てていただけると嬉しいです。