採用する設備を選ぶ際には慎重に検討する必要があります。住宅会社から提案されるオプション設備の中には、毎日の生活に便利さをもたらすものもあれば、必要のないものもあります。自分と家族にとって本当に必要な設備なのかどうか、しっかりと見極めてから採用したいですよね。
ここでは、おすすめの設備と、選ばない方が良い設備について考えてみましょう。
おすすめの設備
住宅会社から「この設備はオプションなんですよね~」と言われ、お財布と相談した結果採用を見送る…家づくりではそんな場面が多々あると思われます。
採用するかどうかは「毎日使うものかどうか」で判断するのがおすすめです。
使用頻度の高いものにはお金を掛けましょう。生活が豊かになりますし、その恩恵を毎日享受できるというのは幸福度UPにつながるはずです。いくつかおすすめの設備をご紹介します。
食洗機
出典:クリナップ
自動で食器を洗い、乾燥までしてくれる食洗機。人の手では触れない熱いお湯で洗うので、すごくキレイになるんですよ。毎日使うものですので是非採用してみてください。
浴室換気乾燥暖房機
出典:TOTO
ちょっとした洗濯物なら一晩で普通に乾かすことができる乾燥機能や、寒い日のヒートショックの抑制になる暖房機能など、生活の質がワンランクアップします。価格的にもそこまで高くないはずですので、ぜひ採用してくださいね。
玄関ドアのタッチキー
出典:LIXIL
車と同じ感覚で、キーをカバンに入れておけばタッチで施解錠ができます。めちゃ便利です。最近では、ドアに近づいただけで解錠できるものや、スマホと連携できるものが登場しており、どんどん進化していますよー。
手元スイッチ付きのシャワーヘッド
出典:TOTO
こまめにお湯を止めることができますので節水効果が期待できます。そして、個人的には手元スイッチの効果が最大限に発揮されるのは「お風呂掃除」の時だと思っています。水を出したり止めたりする動作が格段に楽になりますよ。
おすすめしない設備
次に、採用をおすすめしない設備を紹介します。
電球交換可能なLED照明
出典:Panasonic
一般的なLED照明は、器具とLEDが一体になっているためランプが切れたら器具ごと交換となりますが、自分でランプを交換ができるタイプが登場しています。ダウンライトや小型シーリングライトなどでラインナップされおり、価格は一般的なものより数千円高いです。
便利ではありますが、LEDは10年以上もつものがほとんどですよね。10年後に自分で交換できるといっても、その時には別の新しい便利なものが出ている可能性がありますし、わざわざ交換可能なタイプにしておく意味はあまりないと思います。
最上位グレードのキッチン・ユニットバス・洗面化粧台
よほどのこだわりがあればアリですが、そうでなければ選ぶ必要はないと思います。もちろんモノは良いです。ただ、オーバースペックぎみなんですよね。性能は中位グレードで十分です。
そして想像以上に価格が高いんです。住宅会社の仕入れ値(掛け率)は標準のものよりかなり悪いことが多いため、想像以上に割高になってしまうんですよね。
特に、キッチンとセットで依頼するカップボード(食器棚)は、最上位グレードを選ぶ理由は皆無です。扉柄を揃えたいくらいの理由なら絶対にやめた方が良いですよ。
ホームIoT
一時期、各メーカーで競うように開発をしていたホームIoT。スマートスピーカーと連携させて、声で指示を出すと設備が勝手に動いてくれるものですね。例えば「シャッター開けて」とか「エアコン付けて」とか。
…そのくらい自分でやれ、って思っちゃいます。
薄たたみ
普通の畳は約60mmの厚さで畳特有の柔らかさがありますが、薄たたみは基材が薄いため畳本来の柔らかさがありません。
そのまま座っても堅いし、寝そべっても堅い。畳のメリットが全然享受できないんですね。見た目だけはちゃんと畳ですので「なんちゃって和室」で構わないと思っている方は採用OKですが、そうでなければ止めておきましょう。
リビングや寝室に室内物干し金具
出典:川口技研
陽が当たるからという安易な理由で、リビングや主寝室の南面窓のそばに室内物干し金具を設ける方がいらっしゃいますが、論外です。意匠性が悪すぎます。
取り外せるものもありますが、物干し竿を一回通したらほぼ間違いなく通しっぱなしになるでしょう。
採用するなら2階のホールとか、サニタリーとか、目立たないところがベターですよ。陽が当たらなくてもいいんです。日陰干しで良いじゃないですか。
家づくりにおいて設備選びは決して軽視できません。しかし、適切なアドバイスを得ることが難しい場合もあります。この記事を参考にして、後悔することなく快適な生活が送れる家を手に入れましょう。家族の笑顔と共に、理想の暮らしを実現しましょう。